久しぶりの海外旅行で、5,500mを越す高度のトッレッキングを初体験した。高山病にもならず、大きなトラブルにも巻き込まれず、無事に帰って来ることができた。
ネパールでは、通常10〜11月が天候の安定したトッレキングのベストシーズンであるが、今回のトッレキングも開始直後の2日間を除き天候に恵まれた。HSAのスケジュールに無かったチュクン・リ(5,546m)にも行くことができた。往き帰りにバンコク、ネパールではカトマンズ市内、パタン、ナンガルコット、バクタプクル(バドガオン)の観光もできた。また、ガイドのドルジ君(シェルパ族)、ソーナムさんの自宅、プルバ社長の実家などにも立ち寄り、ネパール国民の生活にも少し触れることが出来た。大人数の団体はほとんどが日本と韓国であった。色々の国のトレッカーに出会ったが、欧米のトレーカーは少人数か単独のトレッカーが大部分であり、若い女性や年取った女性単独行動(ガイドと合わせて2人)も見られた。
ネパールの一般人の生活レベルは低く、カトマンズ市内では少女が裸足でダンボールを背負って歩いている姿や、子供をつれた女性の乞食などを見かけた。又、衛生事情も悪く、道路の片隅にはゴミが散乱し、道は穴ぼこだらけ。車やバイクはクラクションを良く鳴らし、人は車が通っていても平気で道路を横断するし、信号機は日本製でカトマンズの中心部にしか無い。土埃、排気ガスがすごく、空はスモッグで霞んでいる。しかし、インドラ・チョークやタメル・チョークなどは人があふれ、活気に満ちていた。
物価は観光客相手の店や、ロッジでは日本の1/2〜1/5ぐらい、庶民の生活物価は1/5〜1/10ぐらいに感じられた。
ネパールは多民族国家で、シェルパ族の人口に占める割合はほんの一部だそうだ。元々チベットからの難民がクンブー地方に移り住んだのが始まりだそうで、熱心なチベット仏教徒である。今回ガイドをしてくれたドルジ君もシェルパ族の仏教徒で、近くのボダナートに時々行き、マニ車を回しながらストゥーパーの周りを何回も周ると話していた。
帰国してからの情報では、ルクラを発つのがあと二日遅かったら、天候不順で、1週間の足止めを食らったそうだ。2000人ものトレッカーが、フライトの順番待ちで、ルクラの街は大混雑し、大変だったらしい。荷物が行方不明になり、一日遅れて到着するというトラブルもあったが、全体的には運に恵まれた楽しい、一生忘れない旅行になった。機会があれば、又、行ってみたい所だった。
ソル・クンブー(チュクン・リ E.B.C カラ・パタール)