11月11日(土) 6:00起床 ロブチェ ガス→ゴラクシェプ→EverestB.C. 晴れ時々曇り
朝はガスがかかって周りの景色はほとんど見えない状態であった。昨夜降った雪が薄っすらと積もっていたが歩くのに障害は無い。
正面にPumoriが真近に迫って見える。緩い勾配を登って行き、丘を越えるとクンブー氷河、右手にNuptseが迫ってくる。氷河の表面は岩屑で覆われており、ところどころで青緑色の氷が顔を出しているがヨーロッパ・アルプスで見たアレッチ氷河のような真っ白さとは違っていた。
遠くの方を見ると、映像などで見覚えのあるアイスフォールが見えて来た。やがて、Nuptseの左肩からEverestが顔を見せ出した。しかし、ゴラクシェプにつく頃には雲の中に隠れてしまった。
ゴラクシェプの手前からは、カラ・パタールの黒い丘が見えて来た。ゴラクシェプにて、早目の昼食を済ませた。
今日は天気があまり良さそうでないので、予定を変えて、午後からは、エヴェレスト・ベース・キャンプに行くことにした。
ゴラクシェプのロッジを出ると、2軒のロッジがあり、その先に凍った池があった。この池でかつて日本人の登山家が、寒中水泳をやったそうだ。
歩き出すと、ガスは薄くなり、晴れ間が覗いてPumori、Nuptseも見えて来た。クンブー氷河の右岸を進むと、大きな岩を上に乗せた氷柱群や三角柱の形になった氷柱群が見えて来た。右奥の方からアイスフォールが、クンブー氷河に流れ下っている景色が近づいてきた。又、Nuptseの斜面の方には、万年氷がブルーに輝いており、墜落し放置されたままのロシア製大型ヘリコプターの残骸が、周りの美しい景観を壊していた。
石ころだらけのベースキャンプに着いたが、そこからはEverestは見えず、サウス・コルがわずかに見えるだけであった。
夕方ロッジで寛いでいて、ふと外を見ると、夕焼けに染まっているNuptseが見えた。カメラを取り出し、外に出て夢中で撮影した。