115日(日) 6:00起床 ナムチェ 晴れ →クムジュン(3,790m)→ ナムチェ

 山に入って3日目の朝、外に出てみると素晴らしい景色が広がっていた。前方にはThamserkKusum kanguru(6,367m)、右手にはKongdiri(Kwngderi)(6,187m) が朝日を浴びて白く輝いていた。
 今日は高度順応のための散歩で、大きな荷物も背負わず、カメラと非常食、水などを入れた小型ザックだけなのでハイキング気分。
 ナムチェの村を眼下にしながら、シャンボチェ方面への急登が1時間ほど続く。村の北東側の方にある駐屯地から、ネパール軍の銃を持った兵士たちが、早朝訓練のため、縦列を組んで、駆け足でこちらの方へ向かってきた。
 この辺で富士山の標高を越え、初めて体験する高度になってきた。さすがに息が上がってきたが、まもなく斜面が緩やかになった。
 正面には地元の人が神の住む山としてあがめる
KhumbulYuila(5,761m)がそびえている。昨晩からの冷え込みのせいで地面には霜が下り、白くなっているが、日差しは暖かい。
 シャンボチェの現在使用されていない飛行場を横断し、右手方向に丘をまいていくと
Amadablam(6,856m)の美しい山容が目に飛び込んできた。シャンボチェ・パノラマhotelを左横に見ながら10分程行き、石畳の階段を上るとエベェレスト・ビューホテルがあった。
 玄関ロビーを入ると、右側にチェックインカウンターが有り、さらに奥まで進むとテラスに出た。そこには雲ひとつ無い快晴の中の絶景のパノラマが広がっていた。左から
Tawche(6542m)Everest(8,848m)Lhotse(8,516m)AmadablamKantega(6,685m)Thamserkが見渡せた。
 まもなくボーイが注文を取に来た。私はハーフボトルのホットコーヒー、ドルジェ君はミルクティーをたのんだ。
 このホテルは日本人の宮原さんと言う人がオーナーのヒマラヤ観光開発という会社が経営しているだけあって、料金もロッジで飲む値段の数倍して、さらに
Taxまで取られた。
 
1時間休憩後、北西方面に丘を下り、次の目的地クムジュン村(Khumjung3,790m)に到着。村は結構大きな集落で、シェルパ族の住民の多くがトッレッキングや登山などに関連した仕事をしており、他の村と比べて裕福と思え、ロッジ兼住宅のほとんどが作り変えられたのか、新しかった。
 私たちは村の北西方向にある
ゴンパ(僧院)に到着した。此処ではイエティー?の頭皮を見ることが出来た。賽銭を寄付すると、担当の若い僧侶が鍵のかかった箱のトビラを開き見せてくれた。形状は頭の先のほうが少しとがり、毛も残っていた。本物かどうかは疑わしい。これと同じようなものがパンボチェのゴンパにもあたが、現在は行方不明らしい。
 その後南の方向に進みヒラリー卿が作ったと言われる学校(小学、中学、高校)の横を通り過ぎた。校舎は平屋で何箇所かに分かれて建っており、中学生と思われる数組が校庭で授業を車座になって行っている風景も見られた。
 シャンボチェの丘に向かう道沿いにはメンダン(マニ・ウオール)がずらりと並んでいた。これらは、神聖な祈りの言葉“オン・マニ・ペド・メ・フン”と刻まれた石板で、壁として積み重ねられている。
 丘を登り返すと再びシャンボチェに戻ってきた。丘を下る際に青に白い模様の
リンドウに似た高山植物(Gentiana depressa)が咲いていた。高山植物の撮影はこの時期ではダメだとあきらめていたので夢中で撮った。
 ロッジに戻り昼食後ナムチェの街に買い物に出かけた。登山用具店でヤクの毛糸で出来た帽子、登山用手袋
(North face ?)、チベット人のバサールで帽子2枚、ポスターカード屋で絵葉書を買った。

日程1

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